技術紹介
サイデン化学の魅力


ラベル用粘着剤の開発 |
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当社の開発スタイルは『シーズ型』と『ニーズ型』の2パターンあり、ユーザーからの開発依頼や既存品改良依頼等の『ニーズ型』が大部分を占めます。 今回、市場で高評価ラベル(極低温化での非極性体に対する高粘着力)以上の性能を有したラベル用粘着剤エマルション開発依頼でハードルの高いテーマとなりました。 粘着剤開発には粘着性能は勿論のこと、実機塗工性も考慮した設計が必要となります。コーターの種類、ラインスピード等条件も考慮し粘性をコントロールすることが重要です。 |
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粘着剤設計は大きく2つの方法からなります。 1つは乳化重合によるアクリルベースの最適化、2つ目は配合添加剤の選定です。 粘着物性はアクリルベース設計により大きく左右されるため、モノマー組成、界面活性剤、架橋剤等種類の選択により目標の粘着物性に設計していきます。配合添加剤については主に塗工性に関する要素が大きく、液の表面張力、泡立ち性、高せん断時粘性等を考慮して設計していきます。要求性能を的確に掴むため、ユーザー打合わせ、営業との綿密な連絡は重要です。 |
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一度のサンプル提出での合格は稀で、通常は数サイクル繰り返し、提出サンプル評価の良い点、悪い点を踏まえて次の開発プロセスを行い、段階的にクリアした後、合格となります。今回は低Tgモノマー使用、重合度調整、界面活性剤の最適化等で性能合格となり、スケールアップまで到達しました。 当社の研究開発の醍醐味は、自分の開発品を2Lフラスコから生産工場までスケールアップするまで責任を持って携われることです。 ユーザーで粘着性能、塗工性合格となり開発品が正式採用となった時の充実感と喜びは並々ならぬものがあり開発者冥利に尽きると言えます。 |
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