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技術紹介
サイデン化学の魅力


1つの分子中に2個以上の水酸基(-OH)を有するポリオール化合物(主剤)と、1つの分子中にイソシアネート基(-N=C=O)を2個以上持つポリイソシアネート化合物(硬化剤)を混合するとポリウレタンを生成し、液体から固体に変化することを利用した接着剤。主剤と硬化剤は使用時に混合し、混合すると化学反応により硬化するため、2液硬化型と呼ばれる。
MMA
メチルメタクリレートの略。ラジカル重合が可能なモノマーで、ラジカル重合によってTg=105℃の硬いポリマーが得られる。MMAが使用されている身近な例として、アクリル板は、MMAを重合したもの。
MMAグラフトゴム
天然ゴム分子中に含まれる2重結合を利用して、MMA鎖をグラフト化させたゴムのこと。
PVA
ポリビニルアルコール(Polyvinylalcohol)のこと。水溶性を示す高分子であり、PVA水溶液は紙に対して、良好な接着性を示す。
Tg
ガラス転移温度(glass transition temperature)のこと。架橋していない高分子材料を加熱すると、硬い状態(ガラス状)から柔らかく自由に変形するゴム状態を経て溶融する(液状)。ガラス状からゴム状に状態が変化するときの温度をガラス転移温度と呼ぶ。ポリマーの種類によって固有の値であり、Tg付近で弾性率が著しく変化することから耐熱性の目安ともなる。
VOC
揮発性有機化合物(Volatile oganic compounds)のこと。酢酸エチル、トルエンなど、常温で揮発しやすい有機化合物のことを指す。
イソシアネート基(-N=C=O)と水酸基(-OH)の反応で生じる-NH-CO-O-の構造を指す。
エマルション
エマルション(Emulsion)は乳濁液ともいわれ、液中に混じりあわない他の液体が微細粒子となって、分散、浮遊している混合物のこと。当社では、種々のアクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン等をモノマーとして、乳化重合により得られた分散体を総称していう。重合体の組成により、アクリルエマルション、酢ビエマルション、スチレンエマルション、共重合エマルション等という。
界面活性剤はひとつの分子内に親水性部分と親油性部分をもつ。水中であれば、親水性部分を外側に、親油性部分を内側にしたミセルを、非極性溶媒中では内外の反対になったミセルを形成する。このミセルの内部には外部環境とは性質の異なる物質を取り込むことができるため、界面活性剤の存在下では極性・非極性の両方の物質が均一に混合した溶液が作成できる。
架橋
線状高分子(2次元構造)同士をつなぎ合わせ、網目構造(3次元構造)にすること。例えば水酸基を側鎖に持つポリマーにポリイソシアネート化合物を混合すると、ポリマー同士がウレタン結合で結ばれ、網目構造を形成する。架橋前のポリマー皮膜と比較して耐熱、耐水、耐溶剤性などが向上する。
カチオン
イオンのうち、正電荷を持つものを陽イオン(positive ion)、あるいはカチオン(cation)と呼ぶ。反対に、負電荷を持つものを陰イオン(negative ion)あるいはアニオン (anion) と呼ぶ。
環境ホルモン
生体のホルモンバランスを崩し、生殖機能等に悪影響を与えると考えられている物質のこと。身近な例ではPETボトルに使われるポリエチレンテレフタレート製造原料のビスフェノールA、乳化剤原料のノニルフェノール、塩ビ可塑剤のジブチルフタレート(DBP)など。
グラフト化
一本のポリマー分子の途中に、成分の異なる別の種類のポリマー分子をつないで枝分かれ構造を作ること。
コルベン
当社ではフラスコのことをコルベンと呼んでいます。語源はドイツ語でフラスコのことをコルベンというところから来ています。社内では通用する言葉なのですが、お客様との打ち合わせ時に「コルベンで・・・」と話すと「???」といった表情になります。
レンガやパネルのような同一規格の板状の外壁材の事を言う。パネルを家の周りに貼り付けていくような形で、サイディング・ボードとも呼ばれている。住宅では、一般的にセメント板を材料として工場で加工された不燃外壁材を指す。防火性能を高めるために、木製板の代わりに使用されている。
水性ビニルウレタン接着剤
PVA、酢酸ビニルエマルション等の主剤に、ポリイソシアネート化合物を硬化剤として添加して使用する接着剤。主剤のポリマーに含まれる水酸基と硬化剤のイソシアネート基が反応して、ウレタン結合による架橋構造を形成するため、強力な接着力が得られる。
水溶性樹脂
ポリビニルアルコールやセルロースに代表されるような、分子鎖中に親水基を多く含む樹脂を示す。その他の水溶性樹脂としては、カルボン酸基を多く持たせカルボン酸基をアンモニア・アミン,金属アルカリで中和すると樹脂が水に溶けやすくなることを利用しているものがある。
造膜
エマルションの粒子が融着してきれいな被膜を形成すること。エマルションが造膜するのに必要な最低温度を最低造膜温度(Minimum Film forming Temperature)と呼ぶ。MFTはガラス転移温度やエマルジョンの粒子径と密接な関係が有る。
触媒
また、重合開始剤の事を触媒と呼んでいます。触媒は「特定の化学反応を促進する物質で、自身は反応の前後で変化しないもの」です。一方重合開始剤はラジカルを発生してポリマー鎖に組み込まれるので触媒ではないのですが、「じゅうごうかいしざい」は長いので「しょくばい」と呼んでいます。触媒もお客様との打ち合わせ時に注意が必要です。うっかり言ってしまうと、・・・。気をつけています。
屋外で使用された場合に、変形、変色、劣化等の変質を起こしにくい性質をいう。変質の原因としては、太陽光からの紫外線や熱の影響、雨水による浸食作用、昼夜の温度変化による材料の伸縮・膨張の影響などが考えられる。
ラジカル重合の手段の一つ。保護コロイドと呼ばれる水溶性ポリマーや界面活性剤が存在する水中で疎水性モノマー(スチレンやアクリル酸エステル)を乳化させてラジカル重合を行うと、一般に0.1μm以下~数μmの粒子状ポリマーが得られる。このポリマー粒子は、界面活性剤で安定化されたラテックスの状態(水中に分散した状態)で存在し、見かけは乳白色の液体である。重合方法にちなんで、得られたポリマーの分散液(ラテックス)はエマルションとも呼ばれる。有機溶剤を使用した溶液重合と比較して、乳化重合は水中で重合を行うため重合熱の除去が容易であり、反応の制御がしやすい、得られるポリマーが高分子量で製品の高濃度化が容易である等の利点がある。実際にエマルションを使用するに当たって、エマルションの乾燥工程で発生するのは基本的に水だけであるため、環境にやさしいことも大きな特長である。乳化重合は、ポリマーの重合法として工業的に重要な方法であり、乳化重合で製造したエマルションは、接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤などに広く用いられている。
顔料や添加剤等を基材に密着させる樹脂のことをバインダー(binder)という。また、ビヒクル(vehicle)ともいう。
ブロッキング
コーティング(塗布)した基材を重ね合わせたときに、樹脂同士または樹脂と基材とが張付いてしまう現象。温度・湿度・重ね合わせたときの圧力等により、ひどいものは基材が損傷する(材破)事もある。
保護コロイド
乳化重合時、界面活性剤の代わりにPVAなどの水溶性高分子を使用すると、ポリマー粒子表面に吸着またはグラフト化して保護層を形成し、ポリマー粒子の分散安定化に寄与する。このような働きを示す水溶性ポリマーのことを保護コロイドと呼ぶ。
ポリイソシアネート化合物
1つの分子中にイソシアネート基(-N=C=O)を2個以上持つ化合物のこと。
ポリラミ
ポリエチレンを高温で溶融し透明な薄い膜状にして、巻取原紙の上に押し出し、その直後急冷硬化してラミネートしたもの。得られる機能としては防水性・防油性・耐薬品性、ヒートシール性等がある。
重合方法の一種。重合方法にはシングルステージフィード重合・マルチステージフィード重合・パワーフィード重合等がある。マルチステージフィード重合は異相構造粒子を作成するために用いられ、コア・シェル粒子、中空粒子、異形粒子等が製造されている。
無機質
シリカ・酸化チタン・炭酸カルシウム等の総称。
モノマー
モノマーとは、重合を行う際の基質のこと。単量体。高分子のことをポリマー(ポリは「たくさん」の意)と呼ぶのに対して、1を表す接頭語であるモノからモノマーと呼ぶ。また、数分子がつながったものをオリゴマーと呼ぶことがある。
エマルションの粒子は0.1~2μm(100nm~2,000nm)の物が多い。粒子の大きさは顔料との混和性・紙への浸透性・その他様々な性質と関係がある。